GFD研究室での活動
参加ゼミ
- 読書会:
地球流体力学の教科書 (Atmospheric and Oceanic Fluid Dynamics: Fundamentals and Large-Scale Circulation, Vallis, 2017) を読んでいます.英語の教科書且つ内容も難解なため,1つの数式の確認で終了することもしばしば.今は中緯度帯での大気循環について勉強しています.
- ワークゼミ:
数値計算に関する教科書を読んでいます.今は桁落ちについて勉強しています.
ゼミ資料をTeXで作成し,数値計算プログラムをFortranで書くので,TeXとFortranの勉強にもなります.
今年は去年より3ヶ月早いペースで進んでいる,すごいぞ!!
ワークゼミのWebページはこちら
- 自転ゼミ:
指導教員の石渡さんと同期の吉川くんと僕の3人で毎週研究の進捗報告をしています.僕の場合,一人で進めて行き詰まったことをこの場で相談すると解決するパターンが多いです.
- 比較惑星学コロキウム:
倉本鎌田研との合同ゼミです.学生の研究発表を聴き,議論する場です.
卒業研究について
DCPAMという大気大循環モデル(GCM)を用いて,大きな赤道傾斜角を持つ地球型惑星の気候を数値計算で調べてみよう,というような研究をやりました.
赤道傾斜角というのは自転軸の傾きのことです.現在の地球の場合,その値は23.4度です.赤道傾斜角が0度ではないからこそ,地球のある地点における1日あたりの日射量は時間変化し,気候の季節変化が生まれます.
では赤道傾斜角がもっと大きかったらどうなるのか?卒業研究ではそのような仮想的惑星を考え,GCMを使った数値計算でその気候を調べました.
その結果,ハドレー循環のパターンが現在の地球とは異なること等が分かりました.地球惑星科学科の学生の方は,ハドレー循環については3年前期の気象学の授業で触れると思います.
...余談ですが,DCPAMはLinux用に開発されたモデルです.私はMacを使っているため,DCPAMを手元で動かすことができません.いつかMac用のGCMを開発したいなあ...
【2023年7月2日追記】
Mac上にLinux仮想環境を構築してDCPAMを動かすことに成功しました!
詳しくはこちらへ.
修士での研究について
卒業研究をもとに,大きな赤道傾斜角を持つ地球型惑星の気候を数値計算で調べています.
卒業研究では,赤道傾斜角が85度のときにハドレー循環のパターンが変わることが分かりました.今はハドレー循環のパターンがどの赤道傾斜角を境に変わるのか,ということに特に興味があります.
最終更新:2024年9月23日
©2024 Yusuke Nakano