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Posty活動報告

理学部6号館地球惑星科学専攻物質科学分野学生イントラネット活動報告

目次

  1. Postyを立ち上げの趣旨
  2. 既存のイントラネット(Post-J )破綻の理由
  3. Post-J破綻後の物質分野院生ネットワーク環境
  4. Posty立ち上げまでの経過(概略)
  5. Posty立ち上げに際しての基本確認事項
  6. Posty運営方針

1.Posty 立ち上げの趣旨

 あらためて主張するまでも無いが,現在の大学院(地球惑星科学専攻物質分野に限っても)での研究環境を考えた場合,学会発表等での諸手続きや,学内外諸機関との事務連絡,オンラインでの論文検索や論文閲覧,各種情報のWeb上での 閲覧など,インターネットへの接続は最低限必要である.特に個人のPC機器は基本的に院生室に設置せざるを得ず,それら個人のPC機器がインターネットに接続されているか否かは,研究効率を大きく左右する.

Posty発足に先立って,物質分野院生NW環境および院生個人のネットワークへの接続希望についてアンケートを行った結果,当然のことながら大多数が個人PCのインターネット接続を強く希望した.しかしながら,現状として6号館の地惑院生が個人でグローバルIPを取得することは永続的に保証されているわけではない.この問題を解決するための選択肢のひとつに,グローバルIPの取得が保証されている共有計算機資源のIPの有効利用がある.後述するように,院生のおかれた状況やグローバルIPが有限数であることを考えると,院生自らの手でネットワークを構築し,恒久的に維持していくことが最も望ましい手段であると考えられる.

 以上の状況を踏まえ,専攻計算機資源を使用したPC-UNIXによるイントラネット(Posty)立ち上げについて,物質院生会で承認を得た.

(時系列に沿った詳細な立ち上げ経緯についてはTOPページから「活動履歴」を参照してください.)

2.既存のイントラネット(Post-J)破綻の理由

  1. ユーザーの意識,特に新規ユーザーのネットワーク維持管理に対する認識の欠如
  2. 上記のような状況を生み出さないための教育システムの不備

 以上の2点がPost-Jの維持を困難にした最大の理由であると考えられる.最終的にスーパーユーザーの権限を持っていたのは数名,管理業務は「ほぼ一人の院生に任せきり」という無責任な状態となった.そうした状況下で,サーバーのセキュリティ管理を行わない(行えない)ままサービスの提供を続けてしまい,サーバーへ外部から攻撃・侵入を受けたため,その後サーバーの運用停止に踏み切ることになった.

3.Post-J破綻後の物質分野院生ネットワーク環境

 Post-J破綻後の個々人の対応策としては,

  1. グループや研究室のサブネットに接続された共有機器の使用
  2. 院生室共有機器使用
  3. 個人でのグローバルIPの取得

のいずれかを選択するしかないが,それぞれの問題点を挙げれば,

  1. グループや研究室間で差ができる
  2. PC機器の数が限られることによるフレキシブル性の低さ,個人データの保守,機器管理や環境設定などの混乱
  3. IPアドレスの枯渇の問題,個々人のセキュリティ管理能力の信頼性

ということになる.以下に個人でのグローバルIP取得に関して,Postyでの認識を簡単にまとめると,以下のようになる.

  1. 物質側のIPアドレス占有率が高く,加えて院生個人のIPを大量に申請するというのは望ましくない
  2. 物理的にIPアドレスが不足した場合,永続的に院生へのIP割り当てが保証されるか不明である
  3. 物質学生委員の先生(保証人)にかかる負担が大きくなる
  4. ネットワークシステムの構築・維持・管理などの技術・知識を得る機会が得られない
  5. 専攻ネットワークへの貢献ができない

4. Posty立ち上げまでの経過 (概略)(詳細は「活動履歴」参照)

 上記の諸問題をふまえ,新棟(6号館)における物質分野院生ネットワーク環境構築の検討を開始した.グローバルIPアドレス枯渇問題について,各研究グループでの新棟移転前の状況と新棟移転後の見通し,ならびに学生委員の教官の意見等をもとに検討した.その結果,現状としては院生個人がグローバルIPを取得することは物質分野で公式に認められているわけではなく,指導教官の裁量に任されていること,また仮に院生個人がグローバルIPを取得できたとしても,そのような制度を少なくとも今後数年間続けられるかどうかについては全く保証されていないということが判明した.この時点では,6号館院生に保証されているのは共有計算機資源(各部屋1-2台)へのグローバルIPの取得のみという状況であった.そこで,物質院生によるイントラネットを構築することにより,共有計算機資源に割り振られたグローバルIPを有効に活用する方針で議論を進めた.それに際し,仮にPC-UNIXでイントラネットを構築することを想定した場合,以下のような基本問題点が挙げられた.

  1. もともと物質分野では,Unix環境のPCを研究で使う機会が少ないため,全体的にみると技術力・知識に乏しい.
  2. 必要とするサービスはインターネットへの接続(メール,web)が中心であり,ネットワークやUnixへの関心が薄い.
  3. フィールドワーク,機器分析,計測分析,実験・観察などに多くの時間が割かれるので,ネットワーク構築・維持・管理に十分な時間を割くことが難しい.

 そこで当初は,ブロードバンドルーターによる,「比較的容易に構築できるネットワーク環境」を計画したが,専攻ネットワーク規定との整合性(ログ管理の問題),専攻ネットワークへの貢献をはじめ,全体として消極的な姿勢であることが問題とされ,承認を得ることが出来なかった.

 その後,さらに議論を重ねた結果,PC-UNIXを用いた物質院生イントラネットを構築する方向で決着した.そこで有志による立ち上げ・運営プロジェクト「Posty」発足の承認を物質院生会から受け,具体的な議論に入った.

5.Posty立ち上げに際しての基本確認事項

a.専攻ネットワーク委員会での承認

 専攻の計算機資源を用いる以上,一般的なサーバー管理に加え,HINES・専攻ネットワーク委員会規約との整合性を保証する. また専攻ネットワークへの貢献を図る.

b.永続的なネットワーク環境の構築

 少なくとも専攻ネットワーク環境が大きく変化することが無ければ,安定し,かつ我々のニーズに沿ったネットワーク環境を,自助努力によって構築することが必要である.そのために過去の反省に立って,失敗を繰り返さない体制を構築する必要がある.

 また専攻ネットワークへの貢献,専攻ネットワーク委員会からの支援を受けるには,永続性・継続性が求められる.

c.院生会承認組織としてのネットワークの管理/運営

 専攻計算機資源(院生共用機器)の使用が前提であるため,院生会から同機器の使用承認を得る必要がある(承認済み).

d.構成員の知識/技術の向上

 ネットワークに接続する上で最低限の知識・技術の習得を義務とし,またネットワークの管理・運営に関する十分な知識を持つ人材の育成をめざす(勉強会の開催,作業記録などドキュメント資料の作成を通じて,構成員の知識/技術レベルの底上げをはかる.)

e.文化/思想/モチベーションの継承

 永続的・安定的なネットワーク環境を維持するため,計算機ネットワークに関する技術・知識のみではなく,その文化や思想,維持・管理に対するモチベーションを次世代に継承する.

6.Posty運営方針

 上記事項を実現するため運営組織を編成し,規約を作成した(詳細は「運用規則」参照).
 尚,Postyは物質院生会の公認プロジェクトであるが,参加は任意である.

サーバー管理体制

 Postyでは各学生控室ごとにイントラネットを構築する.これを考慮し,次のような管理体制とした.

  1. 代表・副代表

  2.  代表はプロジェクトを統括し,各イントラネットを停止する権限を持つ.代表の不在時には副代表が同等の権限を持つことができる.

  3. サーバー管理者

  4.  各サーバーごとにサーバー管理者をおく.サーバー管理者はサーバーおよびネットワークを構築・維持・管理する.管理技術を習得するため,サーバー管理者を交代する場合は新管理者がサーバーを再構築することにした.

  5. 参加者

  6.  Postyに接続しているコンピュータに異常がみられた場合,Posty参加者はそのコンピュータの接続を切断しなければならない.切断すべきコンピュータは自分の端末に限らない.


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