名称
lprm - 印刷ジョブをキューから削除する
書式
lprm [-Pprinter] [-] [job # ...] [user ...]
解説
lprm は 1 つのジョブ、もしくは複数のジョブをプリンタのスプールキューから
削除します。スプールディレクトリはユーザから保護されているので、ジョブの
削除は lprm を利用するのが唯一の手段です。ジョブのオーナーは、ユーザのロ
グイン名と lpr(1) を実行した計算機のホスト名で決定されます。
オプションとしては以下のものがあります:
-Pprinter
printer を扱うキューを指定します (指定しない場合はデフォルトのプ
リンタを使います)。
- もし単一の `-' が与えられた場合、 lprm はユーザのすべてのジョブを
削除します。もしスーパユーザがこのオプションを使った場合、スプー
ルキューは完全に空になります。
user
lprm は、 user の所有するすべてのジョブを削除しようと試みます。こ
の lprm の呼び出し方は、スーパユーザだけに有用です。
job #
ユーザは、ジョブ番号を指定することで個々のジョブをキューから削除
することができます。この番号は lpq(1) プログラムから得ることがで
きます。たとえば、以下のようになります。
% lpq -l
1st:ken [job #013ucbarpa]
(standard input) 100 bytes
% lprm 13
もし、どのオプションも与えられなかったときは、 lprm を実行したユーザが持
つアクティブなジョブを削除します。
lprm は削除するファイルの名前をアナウンスしますが、もしキュー内に削除す
るジョブがないときには何もアナウンスしません。
lprm は、スプールのファイルを削除する前に、もし必要であればアクティブな
デーモンを殺します。デーモンを殺した場合、ファイルを削除したあとで新しい
デーモンを自動的に再スタートさせます。
環境変数
PRINTER もし環境変数 PRINTER が存在し、プリンタを -P オプションで指定し
なかった場合、デフォルトプリンタは PRINTER の値となります。
関連ファイル
/etc/printcap プリンタの特徴を記述するファイル
/var/spool/* スプールディレクトリ
/var/spool/*/lock 現在のデーモンのプロセス ID と、現在のアクティブな
ジョブのジョブ番号を得るためのロックファイル
関連項目
lpr(1), lpq(1), lpd(8)
診断
もし、自分が所有者でないファイルを削除しようとした時は、``Permission de-
nied'' になります。
歴史
lprm コマンドは 3.0BSD から登場しました。