オホーツク海の海氷 |研究紹介indexへ|


写真5 いろいろな海氷
(左上) frazil iceの海水面への集積(コムケ湖)
(右上) 蓮の葉氷から板状氷へ(豊田さん提供)
(左下) 氷盤に覆われた海面(紋別沖)
(右下) 沿岸定着氷の断面(能取岬付近)
 

これまでの解析結果から低緯度に位置するオホーツク海南部の海氷の特性が少しずつ 明らかになってきました. 結果をまとめると,

  • 平坦な氷の平均氷厚はおよそ30〜50cmである. 氷厚分布は北極海の分布と 共通している.
  • 結晶構造は粒状が卓越し全体の3/4を占める. 又, 平均層厚5〜10cmの氷盤 が積み重なった層状構造をしている.
  • 海氷全体に対してsnow iceは約1割で, 南極域の海氷の値の下限程度である.

この研究で明らかになった事は, 世界的にもデータが乏しい季節海氷域の理解を促す ものと考えられます. しかし, この海域の特徴として毎年の変動が化なり激しく, オホーツク海の海氷の成長過程を十分に理解するには,まだまだ地道な観測の継続 によるデータの蓄積が必要です.


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